民泊の清掃マニュアル|民泊運営を効率化する基本とポイント

2025.07.14|民泊運営・清掃

民泊の清掃マニュアル

民泊運営において、清掃の品質と効率は宿泊者の満足度を大きく左右します。

特に、運営を外注する場合や複数物件を管理する際は、明確な清掃マニュアルの整備が欠かせません。

本記事では、民泊における清掃マニュアルの必要性と、具体的な清掃項目の基本、マニュアル作成時のチェックポイントまでを体系的に解説します。

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なぜ民泊に清掃マニュアルが必要なのか?

民泊施設では、宿泊者が入れ替わるたびに衛生状態を一定水準に保つことが求められます。

特に大阪市では、住宅宿泊事業法や特区民泊制度の下で、宿泊者の入れ替えごとに清掃・換気を実施することが求められており、自治体による報告義務や巡回指導が行われる場合もあります。

制度により求められる対応内容は異なるため、自治体の指導要領を確認したうえでマニュアルを整備することが重要です。

清掃マニュアルを整備することで、業務品質のばらつきを抑え、利用者の満足度を向上させることができます。

また、外注業者との連携や新人スタッフへの教育にも活用でき、運営効率の最適化にも寄与します。

当社コラムページ:大阪で特区民泊を始めるには?必要になる手続きや申請方法を解説!

 

民泊清掃マニュアルの基本

民泊清掃マニュアルの基本

民泊運営においては、場所ごとの清掃内容と手順を明文化したマニュアルが必要です。

こちらでは、民泊清掃マニュアルの基本をご紹介します。

 

ゴミとリネンの回収

室内のゴミは可燃、不燃、資源ごみに分類し、自治体のルールに従って回収します。

リネン類(シーツ、タオル、枕カバー等)は速やかに回収し、清潔なものと交換します。

使用済みのリネンは回収袋にまとめ、リネンサプライ業者への引き渡しや自社倉庫への持ち帰りなど、運営形態に応じた方法で処理します。

共用部での一時保管は管理規約に違反する場合もあるため、事前確認が必要です。

 

掃除機がけと床の拭き掃除

全室において床面のゴミ・ホコリを除去するために掃除機をかけます。

その後、フローリングやクッションフロアには洗剤を希釈したモップを使用して拭き掃除を行います。

汚れのひどい箇所は手作業での拭き取りも併用します。

 

玄関・廊下

玄関のたたきや上がり框(かまち)は泥や砂で汚れやすいため、ブラシを使った清掃が必要です。

靴箱の上や手すりなどのホコリも忘れず拭き取り、来客第一印象を整えます。

また、傘立てや案内板の整頓も含めて点検します。

 

キッチン・リビング

キッチンはシンク、コンロ、換気扇、作業台、調理器具を中心に除菌清掃を実施します。

冷蔵庫内の忘れ物確認と除菌も行いましょう。

リビングはテーブルやソファの拭き掃除、リモコンや照明スイッチ類のアルコール清拭が必要です。

 

浴室・トイレ

浴室はカビや水垢が溜まりやすいため、排水口・壁・鏡・蛇口などを中心に洗剤で洗浄します。

トイレは便器・便座・壁・床・ドアノブに至るまで、除菌清掃を徹底します。

備品の補充(トイレットペーパーなど)も忘れずに行いましょう。

 

ベッドルーム

マットレスの上下・左右の位置を点検し、寝具類は交換後に整えます。

家具やベッド下にホコリが残っていないか確認し、カーテン・ブラインドも埃を払います。

照明の点灯やエアコンの動作確認も併せて実施します。

 

ベランダ・バルコニー

室外のスペースも管理対象です。

床のホコリや落ち葉の除去、手すり・室外機・物干しの拭き掃除を行います。

騒音や異臭の発生源がないかも点検してください。

 

庭付き物件の場合、雑草の除去や落ち葉の清掃、敷地内の整頓が必要です。

共用部分との境界を意識して、他の居住者や近隣に迷惑のない状態を保つことが求められます。

 

仕上げの最終確認

清掃終了後は、忘れ物や設備の不具合がないかの点検を行います。

また、チェックリストに基づいた検査を実施し、写真記録を残すことで品質管理を徹底できます。

鍵の施錠や電源・ガスの確認も最後に行うべき重要な工程です。

 

清掃マニュアル作成時のポイント

清掃マニュアル作成

民泊清掃の品質を一定に保つためには、マニュアルに加えてチェックリストの整備が不可欠です。

各作業項目を明確に記載し、誰が見ても同じ手順で対応できる内容にする必要があります。

下記は、民泊の清掃におけるチェックリストの一例です。

清掃項目 作業内容の確認 チェック欄
忘れ物・破損確認 清掃前にゲストの忘れ物や備品の破損が無いか確認
ゴミ・リネン類 ゴミの分別・持ち出し、リネンの袋詰め・回収
掃除機・床清掃 全室の掃除機がけ、フローリングの拭き掃除
玄関・廊下 土埃や靴跡の除去、マットの清掃・整頓
キッチン シンク・調理台の除菌、レンジ・冷蔵庫の拭き上げ、消耗品補充
リビング テーブル・ソファの拭き掃除、テレビ等のホコリ除去
浴室 浴槽・洗面台・蛇口の水垢除去、排水溝の確認
トイレ 便器・床・ペーパーホルダー周辺の除菌清掃
ベッドルーム ベッドメイク、照明スイッチや家具の清拭
ベランダ・バルコニー 手すり・床面の拭き掃除、備品の整頓
庭(該当時) 枯葉・ゴミの回収、芝の整備(簡易的)
消耗品の確認 トイレットペーパー、洗剤、ゴミ袋の補充
アメニティの補充 適宜、歯ブラシなどの補充
エアコン・換気 フィルターの目視確認、リモコンの動作確認
緊急時備品 消火器・避難経路表示などの配置確認
最終確認 忘れ物・異臭・破損等のチェック
写真記録 清掃後の状態を写真で記録(クラウド共有)

 

おわりに

本記事では、民泊における清掃マニュアルの必要性などについて解説しました。

民泊運営における清掃マニュアルは、業務の属人化を防ぎ、一定の品質を保つうえで不可欠な存在です。

清掃内容を明文化し、チェックリストと併用することで、誰が作業を行っても均質な結果が得られます。

特に特区民泊が多い大阪エリアでは、地域の衛生基準や条例にも準拠した対応が求められます。

効率的かつ安定した民泊運営を実現するためにも、マニュアルの整備と定期的な見直しをおすすめします。

 

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大阪民泊清掃代行編集部

【民泊運営専門家】榊原 啓祐(さかきばら けいすけ)
ハウスクリーニングや壁紙再生事業でフランチャイズ本部事業等を立ち上げ、僅か5年で400店舗以上を出店。民泊事業には2015年8月に参入し、現在では民泊運営と共に、リゾート地での貸別荘もスタート。ハウスクリーニングの経験から、民泊清掃の第一人者でもあり、これからの民泊業界を牽引する若き経営者。

【民泊運営アドバイザー】田尻 夏樹(たじり なつき)
バチェラー3に出演。温泉ソムリエの資格を持ち、観光系インフルエンサーとしての経験から宿泊業、民泊業に参入。 地域の魅力やおすすめスポットを発見し、快適な滞在に関する情報の発信も。