家主居住型民泊とは？特徴や家主不在型との違いを解説

2025.01.28民泊運営・清掃

民泊は訪日外国人を受け入れるために、自宅や空き家などの全部、または一部を活用し、運用する不動産です。

大阪府では、大阪市・八尾市・寝屋川市が、特区民泊が可能なエリアとして制定されています。

運営方法としては代行会社に料金を支払って業務委託するものや、オーナーが実務を行うものなどさまざまです。

本記事では、 家主居住型民泊の特徴や、家主不在型との違いについて解説します。

 

家主居住型民泊とは？

家主居住型民泊とは、オーナーが同じ施設内に住んでおり、住宅の一部を利用者に貸し出す民泊のスタイルになります。

ホームステイ型とも呼ばれる運営方法であり、普段生活している家に宿泊者を受け入れる形式を指します。

一方、オーナーが別の住宅で生活をして、利用者だけが民泊に滞在する運営方法を「家主不在型」といいます。

 

具体的な定義や法律上の位置づけ

住宅宿泊事業法 第十一条一項により、家主不在型は下記のように定義されています。

• 届出住宅に人を宿泊させる間、不在（一時的なものとして国土交通省令・厚生労働省令で定めるものを除く）となるとき（住宅宿泊事業者が自己の生活の本拠として使用する住宅と届け出住宅との距離その他の事情を勘案し、住宅宿泊管理業務を住宅宿泊管理業者に委託しなくてもその適切な実施に支障を生ずるおそれがないと認められる場合として国土交通省令・厚生労働省令で定めるときを除く）。

 

要約すると、国土交通省や厚生労働省が一時的な不在と認めなかった場合、家主不在型となります。

この「一時的な不在」は国土交通省令・厚生労働省令住宅宿泊事業法施行規則　第九条第三項にて、下記のように定められています。

• 法第十一条第一項第二号の国土交通省令・厚生労働省令で定めるものは、日常生活を営む上で通常行われる行為に要する時間の範囲内の不在とする。

 

これは生活必需品の購入を想定したものであり、仕事などによる長期不在は該当しません。

参考ページ：法務省ホームページ「住宅宿泊事業法（平成二十九年法律第六十五号）」

参考ページ：国土交通省ホームページ「住宅宿泊事業法施行要領（ガイドライン）」

 

家主居住型民泊と家主不在型民泊との違い

こちらでは、家主居住型民泊と家主不在型民泊との違いについて解説します。

 

家主居住型民泊の特徴

家主居住型民泊を運営する際、オーナーが住民票上の住所として登録した、利用者を受け入れる建物に住んでいなければなりません。

一時的な不在は1時間まで認められていますが、混雑や渋滞などによっては2時間まで許されることがあります。

オーナーと利用者は互いに文化交流や地元体験などを通して、親睦を深めることができます。

 

家主不在型民泊の特徴

家主不在型民泊は先述した家主居住型民泊に該当しない、オーナーが住居を長時間空けるスタイルの民泊になります。

副業などで民泊を運営しているような人は、この家主不在型民泊として運営します。

利用者のリアルタイムな状況は確認できませんが、お互いに干渉しすぎないことから、家主居住型と比較すると高い自由度が特徴です。

 

家主居住型民泊のメリット

家主居住型民泊を運営することで、オーナーは下記のようなメリットを得られます。

• 利用者とのコミュニケーションを図れる
• 民泊運営を自分で行うため、代行費を節約できる
• 届出を行政に提出するだけで始められる
• 宿泊室が50平方メートル以下の場合、住宅として扱われる

 

住宅として扱われることで、消防関係をはじめとしたさまざまな設備を用意せずに始められることがあるため、費用を抑えられます。

消防関係などの設備を用意する際、本来であればリフォームや購入費など高額な投資を行わなければなりません。

また、利用者が安全かつ快適に過ごせるかの審査も必要であることから、多くの時間も要します。

住宅として扱われることで、これらにかかる費用と時間を節約でき、民泊開業のハードルを下げられるのです。

※必ず所轄の消防、保健所に確認するようにしましょう

 

家主居住型民泊のデメリット

一方、家主居住型民泊には下記のようなデメリットがある点には注意しましょう。

• 常にオーナーが滞在していなければならない
• 民泊の管理を自分で行う必要がある
• オーナーと利用者のお互いがプライベートな時間を得にくくなる

 

家主居住型民泊は、法律により買い物以外はオーナーが滞在しなければならないことが定義されています。

利用者が生活を送るなか、オーナーは民泊運営に関するさまざまな業務を実施しなければならず、多忙な毎日を送ります。

オーナーと利用者という他人同士がひとつ屋根の下で生活を送るため、プライベートな時間を得にくいこともデメリットといえます。

大阪で特区民泊を始める際は、下記コラムにて詳細を記載しておりますので、ご参考頂けると幸いです。

当社コラムページ：大阪で特区民泊を始めるには？必要になる手続きや申請方法を解説！

 

おわりに

本記事では、 家主居住型民泊の特徴や、家主不在型との違いについて解説しました。

家主居住型民泊とは、オーナーが同じ施設内に住んでおり、住宅の一部を利用者に貸し出す民泊のスタイルになります。

一方、オーナーが別の住宅で生活をして、利用者だけが民泊に滞在する運営方法を「家主不在型」といいます。

それぞれに特徴やメリット、デメリットが存在しているため、民泊を運営する際はどちらの形式で運営できるのかを考えましょう。

いずれの形式においても、利用者が快適に生活できる環境を用意することが売上を得るために重要な要素になります。

 

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