違法民泊とは?罰則内容や事例、注意すべきポイントを解説
2024.06.18申請・法律民泊は自宅や空き家の一部または全部を、訪日外国人や旅行者が宿泊できるように整えた施設です。
民泊を行う際には民泊新法や特区民泊、旅館業に則り、特定の条件を満たす必要があります。
しかし、法律に則らなかったり、民泊の申請を行わなかったりする「違法民泊」が、大きな問題として取り上げられていた過去があります。
本記事では、違法民泊とはどのようなものなのかについて、罰則内容や事例、注意すべきポイントとあわせて解説します。
違法民泊とは
違法民泊とは、民泊新法が施行される前の運営形態が残っており、規定に反する形で運営されている民泊を指します。
民泊を行う際には民泊新法や特区民泊(国家戦略特別区域法)、旅館業法に則り、法的な手続きを経る必要があります。
法律に則らず、自治体などに手続きを行わなかった場合は違法となり、罰則の対象となるのです。
罰則により運営の継続が難しくなることもあるため、これらを遵守する必要があります。
違法民泊が発覚するケース
こちらでは、違法民泊が発覚するケースをご紹介します。
近隣住民からの通報
特定の家屋に多くの方が出入りしたり、見慣れない方が歩いていたりすると、不安を感じる近隣住民がいらっしゃいます。
話がうるさかったり、ごみの分別ができていなかったりするなど、近隣トラブルから警察に通報されて発覚することがあります。
宿泊施設として家屋を利用する場合は、屋外にその旨を記載したものを掲示する必要があるため、掲示物が無いと違法民泊として疑われることもあるでしょう。
保健所の検査
民泊を始める際、申請をすることによって事前に保健所の許可を得なければなりません。
保健所は年に1度のペースで抜き打ちの立ち入り検査を行うため、その際に違法民泊であることが発覚することがあります。
届出や申請内容に虚偽があった場合や、変更内容の届出をしていない場合、業務停止命令に背いて営業していた場合などが挙げられるでしょう。
違法民泊の罰則内容
違法民泊を運営すると、オーナーや不動産の持ち主は下記のような罰則を受けることが法によって定められています。
対象者 | 罰則 |
虚偽の届出をした者 | 6ヶ月以下の懲役若しくは100万円以下の罰金またはこれの併科 |
業務廃止命令に違反した者 | |
住宅宿泊管理業者及び住宅宿泊仲介業者への委託義務に違反した者 | 50万円以下の罰金 |
変更の届出をしていない者または虚偽の変更の届出をした者 | |
宿泊者名簿の備え付け義務、標識の掲示義務に違反した者 | |
定期報告をしていないまたは虚偽の報告をした者 | |
業務改善命令に違反した者 | |
報告徴収に応じない者または虚偽の報告をした者 | |
立ち入り検査を拒み、妨げ、または忌避した者 | |
質問に対して答弁しない者または虚偽の答弁をした者 | 30万円以下の罰金 |
事業廃止の届出をしていない者または虚偽の事業廃止の届出をした者 | 20万円以下の過料 |
参考ページ:民泊制度ポータルサイト「その他留意事項」
違法民泊にならないための注意点
自分が運営している民泊が違法民泊とならないように、下記のポイントに注意しましょう。
- 民泊新法や特区民泊(国家戦略特別区域法)、旅館業法を遵守する
- 届出や申請した内容に変更が出た際には届出をする
- 民泊新法の場合は180日ルールを守る
- 信頼のおける代行業者に依頼する
- 少しでもわからないことは保健所などに確認する
これらを行うことによって、しっかりと管理ができている最適な民泊として運営を継続することができます。
法律に則り、利用者だけではなく、近隣住民にも快適な生活を送ってもらうことが重要な考えとなります。
おわりに
本記事では、違法民泊とはどのようなものなのかについて解説しました。
違法民泊とは、民泊新法が施行される前の運営形態が残っており、規定に反する形で運営されている民泊を指します。
近隣住民からの通報や、保健所の検査によって違法民泊だと発覚することが多いです。
法律に則らずに民泊を運営すると、懲役や罰金といった社会的制裁を受けることになります。
法律に則り、利用者と近隣住民の快適さを意識して運営することによって、健全な民泊を運営することができます。
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【民泊運営専門家】榊原 啓祐(さかきばら けいすけ)
ハウスクリーニングや壁紙再生事業でフランチャイズ本部事業等を立ち上げ、僅か5年で400店舗以上を出店。民泊事業には2015年8月に参入し、現在では民泊運営と共に、リゾート地での貸別荘もスタート。ハウスクリーニングの経験から、民泊清掃の第一人者でもあり、これからの民泊業界を牽引する若き経営者。
【民泊運営アドバイザー】田尻 夏樹(たじり なつき)
バチェラー3に出演。温泉ソムリエの資格を持ち、観光系インフルエンサーとしての経験から宿泊業、民泊業に参入。 地域の魅力やおすすめスポットを発見し、快適な滞在に関する情報の発信も。
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